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団体交渉だからといって、延々と応じなければならない義務はない。

特定社会保険労務士 脇 淳一特に外部の合同労組の団体交渉において、例えば昇給や労働時間の短縮、賞与支給などの条件闘争になるとなかなか合意に至らないことが現実です。この場合、何度も団体交渉を重ねても妥結できる可能性が低い場合が往々にしてあります。この場合、同じ議題や要求交渉に延々と応じなければならないのかという疑問が生じます。

この場合、団体交渉は「誠実交渉義務」が会社に課されておりこれによって回答する義務が生じているものですが、この誠実交渉義務は、「労働組合の要求や主張に対する回答や自己の主張について根拠を具体的に説明したり、必要な資料を提示するなどして結局において労働組合の要求に対し譲歩することができないとしても、その論拠を示して反論する」ことを言います。

つまり、会社が誠実な態度で団体交渉に臨んだものの、双方の主張に妥結点等が見いだせずに、団体交渉が膠着状態に陥った場合には、この誠実交渉義務は消滅し、団体交渉拒否が可能となります。いわゆる「デッドロック」です。

誠実交渉義務を果たせば最高裁も団体交渉の拒否を認めている。

団体交渉拒否に関する判例では、最高裁は以下のように判示しています。

~同年5月13日から同年7月20日まで5回にわたり補助参加人両名と被上告人との間で団体交渉が行われたが、被上告人は会社再建、右解雇の撤回は考えられない旨を明言して両者の主張は平行線をたどり、被上告人は右の問題につきそれ以上交渉する余地はないとして団体交渉を拒否するに至った、~被上告人には、破産の廃止に関し破産債権者に対する弁済のために提供すべき資産はなく、破産債権者から破産廃止について同意を得ることはほとんど不可能である。~主張は対立し、いずれかの譲歩により交渉が進展する見込みはなく、団体交渉を継続する余地はなくなっていたというべきであるから、被上告人が右の問題につき団体交渉の継続を拒否していたことに正当な理由がないとすることはできない。

と判断し、5回の団体交渉後の開催拒否を認めています。

この判例は、会社が破産しているという特殊なケースではありますが、労働組合より要求があれば、何が何でも団体交渉を延々と継続しなければならないというわけではないことが分かります。

実務では慎重に、その内容にもより1議題に5回以上程度は交渉を重ねて説明義務を果たした後の選択肢。

もちろん、事案ごとの個別の判断が必要になり難しい問題ですので、実務では慎重に判断する必要があります。

内容にもよりますが一般論として、1議題につき5回以上程度の交渉を行い、検討と説明を尽くした上で全くの平行線であれば、少なくともその要求事項に関しては交渉拒否を検討する余地があります。

これらを労働委員会や裁判所などからも実態を把握しやすいように、団体交渉が膠着状態に陥った事など交渉経緯を具体的に取りまとめ、書面にて相手方の労働組合、合同労組へ通知することが重要となります。その上でも態度を変えない場合に、団体交渉拒否を実行することになります。

つまり、事前に予告を行うこと、予告は文書でも行うこと、そして予告にもかかわらず膠着状態の場合に実行することがマストになります。

ただ当方の経験では、団体交渉拒否を検討する場面がほとんどない。

ただ当方の経験の限りで言えば、関与した会社様では、団体交渉拒否を行った会社はありません。理由は判然としていませんが、同じ議題で交渉を延々と続けても双方に利がなく、飲むものは飲み、飲めない要求は飲めないとスタンスを提案することを貫いているからかと思います。

合同労組の団体交渉においては、その組合の利益追求が目的ではなく、「当該組合員の早期救済」と「疑義の解消」が目的ですので、早期に妥結点、妥協点を見出すスタンスが、団体交渉拒否を選択する場面がないものにしているかと思います。

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