労働時間については、とても1ページでは書き切れないため、9時~18時といったような一般的な始業・終業時刻を前提に解説します。
まず、タイムカードのみで労働時間を管理している場合、「会社に入った時間・会社を出た時間」は記録として残りますが、実際に仕事をした「実労働時間は正確にわからない」ですよね。
本来的にですが、会社は、タイムカード通りに賃金を支払う義務はありません。
会社は、実際に働いた時間に対してだけ、賃金を支払えば問題なく、就業時間中にトイレにいったり、業務と無関係なインターネットサイトを見たり、コーヒーを飲んだり、無駄に隣の人としゃべっている時間は、賃金を控除してもよいわけです。
しかし、そんなことをチェックする術もないでしょうし、そんなことをしていたら、最も重要な社員の信頼関係は崩壊するに決まっていますから、できないし、やるべきではないですよね。今日では、常にパソコンの閲覧履歴を監視するシステムもあるそうですが、社員がそれを聞いたらどう思うか、少し考え物ですよね。
それを知ってか知らずか、まれに「タイムカード通り1分単位で給料を払ってください!」と言ってくる社員がいたり、労働基準監督署の調査を受けて同じようなことを指導されたりすることがあります。
このような場合の対策として、しっかり「実労働時間制」であることを明記することがポイントになります。
しっかり当社の始業時刻は「業務を開始した時刻」であり、終業時刻は「業務が終了した時刻」とし、実労働時間以外の時間については、賃金を支払わないことを明記しておきましょう。
常にその通りやってしまうと、色々と問題が出る場合もありますが、前述のようなタイムカード絶対論で主張をされた場合、会社としての言い分も担保しておきましょう。