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労働基準監督署の調査のきっかけは?

調査は申告か?定期調査?

労働基準監督署の調査が来るきっかけはなんでしょうか?当事務所の経験で言えば、毎年のように調査に来る会社もあればとても歴史がある会社なのに一度も調査を経験したことない会社もあります。

労働基準監督署の調査には、無作為に行う「定期監督」と社員の申告がきっかけとなって行われる「申告監督」があり、中小企業では申告をきっかけとした調査が割合的に多いように感じます。 そして2011年11月からは、以下にようにメールでも労働条件に関する申告が出来るようになりました。

※厚労省HP『賃金不払残業(サービス残業)などの情報提供メールを24時間受け付けます!』

以前よりも気軽に相談できるようになったことには間違いありませんから、今後はより社員の申告による調査が増えていくことになるでしょう。 そもそもなぜ、労働基準監督署は会社に調査を行うのでしょうか。メールを受け付けるなどして積極的に情報を集めようとしているのでしょうか。確かに旧厚生省と旧労働省が合併をした時代から目に見える成果を上げるための一つして、労働基準監督署の調査が増えているとも言われ、謹賀新年の挨拶で東京労働局局長が「今年は是正勧告10万件を目指します」いったような発言しているように、指導件数の目標を立てているくらいですから、この流れは現在も存在しているはずです。

調査の真の目的は?

労働基準監督署の調査の真意は、単に会社をいじめたいわけではありません。労働基準監督署の調査の目的は、社員の健康と安全の確保が主なものになっています。次の表をご覧ください。

東京都の自殺者数の推移

これは、国内における自殺者の推移です。平成2ケタ以降は、ほぼ毎年3万人超えで推移しており、交通事故で亡くなる人数は年間5,000人程度ですから、約6倍が自ら命を絶っているのです。なんとも悲しい現実であり、社会問題でもあります。 さらに、次の表をご覧ください。

 
H7
H8
H9
・・・・
H18
H19
H20
H21
H22
精神障害請求件数
13
18
41
・・・・
819
952
927
1136
1181
精神障害認定件数
10
11
30
・・・・
205
268
269
234
308
うち自殺請求件数
1
2
2
・・・・
178
164
148
157
171
うち自殺認定件数
0
1
2
・・・・
81
81
66
63
65

判断基準が変わっているのも事実ですが、これだけ精神障害による労災認定が増加しているのです。潜在的なものはもっと多くありますから、極度の長時間労働は、精神障害を引き起こす状態を作り、結果として自殺を招く原因となるということです。

国を挙げて「残業代が未払いです。支払ってください」と指導し、間接的に『社員の長時間の抑制』を図っているということがわかります。労働基準監督署の調査においては、この点を念頭に置く必要があります。このような指導の意図を理解するのとしないのでは、会社の最終的なコストは雲泥の差になることもありますから、まずこの点を十分に理解しておく必要があります。

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