問題社員対応の解決事例集

このページでは、実際に当事務所が関与し、解決した事例をお話ししていきましょう。

匿名性等確保のため、脚色を行っている部分もありますが、大まかな流れは、ほぼ事実に基づいたものです。公開しているのは、お客様の許可を得たものに限ってしまいますが、問題社員対応で、お困りの経営者様は、参考にしてみてください。

『毎日、外回り3件回ってます。』は大ウソ!長期に渡って、虚偽を積み重ねた問題営業マンA!

「ホームページを見ました。」ある地方都市で、主にテレビ機材等をローカルテレビ局向けに販売する会社のB社長からお電話がありました。ちょうど「出張で東京にいる」とのことでしたので、当事務所にご来所いただきました。B社長は、7年程前に創業した40代前半のオーナー社長です。

「お越しいただいてありがとうございます。早速なんですが、どういった社員さんのことで困っていらっしゃるのですか?」

B社長「ええ。私の会社は社員が5人ほどの小さい会社で、創業以来、営業と呼ばれる仕事は、すべて私がやっていたのですが、業界関係の友達が紹介してくれた人間を2年ほど前に、ある営業経験者を雇ったんですよ。これが、問題社員の『A』なんです。」

「採用のきっかけは、紹介だったんですか。」

B社長「この業界は、そもそも販売する商品がかなり特殊で、商品の特性を分かっている人材なんて、そうそういないんですよ。それで、紹介を受けた「A」と面接することになりました。Aは、30歳前半の男性で、東京の映像制作会社に5年程在籍していて、営業の経験はないけれど、当社が扱っている機材の技術的なことは大体分かるとのことでしたし、近々に実家へ帰ることしたらしいので、その実家から近い当社に転職できれば有難い、とのことだったので結局、営業職として採用しました。」

「採用後は、どうだったんですか?」

B社長「ええ、私に営業に同行している最初の頃は、ただ話を聞いていればで良かったので何ら問題なかったのですが、一人で営業活動をさせたら、まず『全く会社から出ようとしない』んですよ。まったく電話をしないし、出ようともしない。私も外回りばかりで、いちいち注意できなかったのですが、内勤の社員からも、『Aさんは、ネットやミニゲームがばかりやっている。真面目にやっている人間がバカみたいです。』って言われていました。」

「その内勤の方の意見は、ごもっともだと思います・・。」

B社長「他の社員に申し訳ない気持ちで一杯だったので、問題社員のAを呼んで、かなり強く注意しました。入社から半年くらい我慢していたのですが、『唯一の営業なのだから、とりあえずアポを取ってお客さんと会え!それすらできないのだったら、厳しい判断をせざるを得ないぞ!』と、忠告しましたよ。」

「そしたらAさんは?」

B社長「Aは、『わかりました。』と言って、さすがに次の日から、お客さんにアポを取って、1日2社程度は既存客フォロー、新規顧客の訪問をするようになりました。やればもっと回れるはずですが、まぁそれでも大きな進歩だと思っていました。

「それなら問題がないようにも思えますが・・・。」

B社長「いえ、問題はここからなんですよ。まず、契約が全く取れないんですよ。2年間でAが契約したのは、たった『2件』です。その2件も私が途中まで、営業をかけていて、契約直前で譲った案件なので、実質はゼロに等しいですね。」

「社長、よく2年も我慢していますね。」

B社長「いつか変わってくれると信じていましたからね。でも、そんなある日、ある別の内勤の社員が、有休を使って平日夜に、家族で外食をしに行ったらしいんですよ。そしたら、その飲食店で『営業回り中のはずのAが一人で浴びるようにビール飲んでいた。』っていうんですよ。そして、それと時を同じくして、既存のお客さんからも、『そういえば昨日、御社のAさんが来るはずだったのに来なかったけど大丈夫?』とか、『来てもらうようにAさんに言ってるけど、全然こないよ。』という連絡が続いてしまって。」

「それはまずいですね。それで本人は?」

B社長「反省どころか、『お客の方が日程を間違えている!』とか、『その会社には行った!』と繰り返すばかりで。一人ビールについても、『そんな店には言ったことはない!』との一点張りで・・・。」

「なるほど。もしかしたら、常習犯なのでは?」

B社長「実は、いろいろ出張にも行かせていたので、それも怪しく感じたんですよ。ですから、あえてそこでは厳しく追及せずに、本人から、「次の出張」の申し出があるまで待ってみました。」

「まさか出張先でも・・・ですか?」

B社長「私の知り合いで、過去に探偵をやっていたことがある人間がいて、今は主婦をやっているのですけど、その元探偵にお願いして、出張中の行動を尾行してもらったんです。3日間で6社の既存客、3社の新規客を訪問する出張のはずだったのですが・・・。」

「実際は?」

B社長「実は、『一件も回っていなかった』ことが発覚しまして、昼はずっとホテルに滞在していて、夜は居酒屋で一人酒、2日目なんてキャバクラで羽を伸ばしていたようです。そもそもアポイント自体、ほとんど入っていなかったようで、出張が単なる旅行と化していたことがわかりました。この件で、彼と決着を付ける決心ができました。」

「なるほど。ご事情がよくわかりました。まず、Aさんとの決着方法ですが、『解雇』という会社から一方的に契約を解消する方法と、『退職勧奨』といって、相手の合意を得た上で、解消する方法があります。微妙な違いですが、まずはこれを押さえてください。」

B社長「では、すぐ解雇をしたいのですが?」

「解雇は、本来自由ですから30日前に予告すれば、一応は可能です。しかし、解雇後にトラブルに発展すると、会社が解雇権を濫用しているとして、無効になってしまう可能性があります。

もし、裁判所が連れて行かれて、解雇無効と判断されると、争っていた期間の賃金をまとめて支払えという命令をされることになり、一般的には地方裁判所だけで、10か月~1年分相当程度の金額を覚悟する必要があります。」

B社長「では、解雇はできないというか、放置するしかないのですか?」

「いえいえ。そうではないんです。まるで脅すような言い方でしたね。これは最悪中の最悪の展開です。一応、こういうリスクがあるということを申し上げたかっただけで、このようなトラブルの結末は、ほとんどが『和解』というのが現実です。それに解決の方法は一つだけではありませんから、安心してください。」

B社長「では、具体的にどうすればよいでしょうか?」

「まずは話し合い、いわゆる『退職勧奨』を行いましょう。腹は立つかもしれませんが、Aさんとも、話し合いで入社しているわけですから、退社する際、まずは話し合いです。本人と建設的に話しあう必要があると思います。問題社員とは言え、それがAさんに対する誠意だと思いますし、またB社長も、Aさんを採用した責任が全くないとは言い切れませんよね。」

B社長「確かにそうですね。わかりました。それでは退職勧奨は、どのようにすればよいでしょうか?」

退職勧奨の方法・手順が基本対応になりますが、今回は~(履歴書や推定される本人の性格などから注意点を説明)~。」

B社長「よくわかりました。その時に、脇先生に同席してもらうことは可能でしょうか?」

「代理行為や非弁行為が疑われるものはできませんが、同席して、争点を整理などは可能ですよ。」

B社長「心強いです。安心しました。まず初回は、私だけで話をしてみます。」

3日後、B社長より連絡がありました。

B社長「脇先生、Aに退職勧奨を行ったのですが、Aはとても反抗的な態度で、断固として退職だけは免れたいようで、物別れに終わってしまいました。それにAは、『労働基準監督署に相談する』と言っています。」

「そうですか、我々が労働基準監督署や労働組合に行くこと自体を止めることはできませんし、これはどうしても身近にあるリスクなので、仕方ありません。それでは、『懲戒処分』を行いましょうか。少し時間はかかりますが、今後の退職勧奨に説得力が増すことに加え、懲戒処分を行うことが、解雇を有効なものにするための重要なポイントです。

懲戒処分を行って、指導を行った事実を明確にしておきましょう。可能性はごく僅かですが、本当に改善されるかもしれませんし、懲戒処分通知書の作成についても、細かくアドバイスいたしますので、ご安心ください。」

B社長「わかりました。それでは、懲戒処分を行います。」

当事務所のアドバイス通り、懲戒処分通知書を作成、Aを「けん責処分」としました。懲戒処分の通知書には、Aの言動は手に取って分かるように詳細なものを作成し、今後も繰り返しした場合は、厳しい処分になる可能性もAに伝えた。

しかし、その一か月後、Aは、またもや「カラ出張・カラ営業」を行っていたことが発覚し、B社長から連絡がありました。

B社長「脇先生、Aは、また同じことをやっていましたよ。これは、もう会社において置けません。いろいろなリスクがあることは理解したので、ある程度は承知の上で、解雇しようと思います。手伝っていただけますか?」

「もちろんです。労働基準監督署や労働組合に行ってしまった場合でも、サポートさせていただきますし、裁判になっても労働法に強い弁護士事務所を紹介しますので、ご安心ください。」

私は、B社長にできる限り詳細な解雇通知書が必要であることを説明した。そしてアドバイスの上、A4サイズ10枚程度の解雇通知書が完成。その後、B社長は、A本人を呼び出し、解雇通知書を読み上げて、Aへ普通解雇の通知を行いました。

ただし、解雇ではなく、合意退職を選択する場合は、本件の解決金として、3か月分相当の解決金を支払うことを提示したところ、A本人はこれを選択し、解雇ではなく、円満な合意退職であることが確認できたとのことです。

そして数日後・・・

B社長「脇先生!色々とありましたが、無事に解決できました。ありがとうございました。」

「本当によかったですね。ただ実は、就業規則であるとか、契約書にもたくさん不備がありますから、できれば平穏なうちに整備しておきましょうね。」

B社長「いやー、本当に勉強になりました。今後とも、ご指導の程、宜しくお願い致しますね。」

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